「黒亭」焦がしにんにく油の熊本ラーメン。通販でお取り寄せしました。大公開!
2020/05/16
頭に地名を付けて呼ばれるラーメン「ご当地ラーメン」。各地のラーメンの特徴の違いというものは本当に面白いものです。
そして今回注目したラーメンは「熊本ラーメン」です。九州のラーメンと言えば「博多ラーメン」「久留米ラーメン」など、福岡県が名高いラーメン県となっていますが、そのお隣の熊本県でも、「熊本ラーメン」として、全国に知られるご当地ラーメンが存在する地域であります。
そんな「熊本ラーメン」が食べたいわけです!
熊本ラーメンの特徴と言えばなんといっても「焦がしにんにく油」です。
■ 焦がしにんにくラーメンとは?!
黒いヤツです。ラーメンスープに浮かばせている黒い油、焦がしにんにく油!ラーメンの香味油として注がれているもの。そんなラーメンが「焦がしにんにくラーメン」と解釈していいでしょう。
焦がしにんにく油は「マー油」とも呼ばれます。油でにんにくを揚げる、または炒めるといった調理で程よく焦がし、その香ばしいにんにくの風味が思いっきり詰まっている香味油なんですね。
このような、焦がしにんにく油(マー油)が添えられているラーメンは全国各地でも浸透しており、どこででも食べることができます。トッピングでプラス100円みたいな感じのラーメン屋さんはよくあります。
でもッ!そんなんじゃない!「本場熊本」の焦がしにんにくラーメンが食べたいんです。
熊本に旅行に行けば食べることができます。しかし、ラーメンのためだけに旅行はできないッ!これが現状。ならば「通販でお取り寄せ」です。
お取り寄せの最大の魅力、選択肢が多いこと!だからこそ慎重に選びたい。熊本の焦がしにんにくラーメン。「せっかく食するなら取り寄せてよかったと思えるラーメンを購入したい」ところです。そこで、<購入条件>をまとめます。
- 熊本ラーメンの特徴である焦がしにんにくラーメンであること。
これは絶対条件です。「ザ・熊本ラーメン」が食べたいわけです。出来るだけオーソドックスなほうがいいですね~。
<条件2>- 実店舗が直接、通販で販売しているようなもの。
漠然と「熊本ラーメン」と称して売られてものではなく、また「どこどこ監修」的なコラボっぽいものでもない。そのラーメン屋さんが直接通販として売っているニュアンスのものがイイですね。より「本格」を味わえそうです。
<条件3>- 熊本の人なら誰でも知っている有名店であること。
知る人ぞ知るラーメン屋・マニアックな人気店などではなく、熊本ラーメンならココでしょう!というお店のものがイイです。焦がしにんにくラーメン初心者ですから。まずは基本から。
<条件4>- ラーメン1杯のお値段は、実店舗の半分程度であってほしい。
お取り寄せはやはりどんなに本格的でも実際のお店よりも「劣るもの」なのは否めません。更に自分で調理する手間もあります。ラーメン1食分が実店舗のノーマルラーメンの半額程度におさまってほしいところです。
以上の4つの<条件>に当てはまる熊本ラーメンお取り寄せ。
こういうのがあります!
「黒亭」という熊本市内にあるラーメン屋さんの通販用ラーメン。
熊本市の中心街に現在2店舗あります。そしてこのお店は行列もできる、超が付くほどの有名店。たくさんの芸能人も来店しているようです。<条件3>はばっちりです。
更に、このお店のキャッチコピーには、「昭和32年創業の正統派熊本ラーメン」とあります。「自家製の焦がしにんにく油も使われている」正真正銘の「熊本焦がしにんにくラーメン」です。<条件1>もクリア。
お店自体が通販として売り出しているものですので安心。<条件2>もOKです。
お値段は、4食入りが2セット、合計8食分が3000円。1食分は375円ですが、これは(税別)のお値段。実店舗でのノーマルラーメンは税込み価格で680円となっていますので、この時点で半額以上です。それに、実店舗のノーマルラーメンのトッピングはチャーシュー・ネギ・きくらげ・海苔。このお取り寄せラーメンは海苔のトッピングだけのようです。そう考えると「半額程度」とは言えないかもしれませんが・・・<条件4>は・・・まあ、いいや!※価格は私が購入した時の価格です。
<条件4>はあやふやですが、それ以外は購入条件をばっちり満たしているッ!
この「黒亭」のお取り寄せラーメンに決めます!
こ~にゅ~う(購入)!
楽しみ!届いたお取り寄せの「熊本焦がしにんにくラーメン」は、調理過程から味までしっかりとリポートしてみたいと思います。
熊本「黒亭」ラーメンが到着!
到着!!
4食入りの箱が2セットの計8食分。とパンフレット的なもの。
箱の裏側には作り方などが記載されています。
「販売者」の欄に注目します。有限会社 黒亭となっており、その住所が熊本市の黒亭本店の住所と全く同じです。イイですね~。「お店が直接販売している感」!
「賞味期限」に注目します。
届いた日は、8月29日ですので、「3ヵ月近く」は大丈夫のようです。
さあ!中身はどのようになっているのでしょうか。
麺
スープ
調味油(これが焦がしにんにく油!)
のり
これらがそれぞれ4食分入っています。
このような紙がはいっていて、
何か高級感を感じます。黒亭は「昭和32年創業」!歴史のあるラーメン屋さんなんですね。
麺はこのような感じ。
半生めんです。
半生めんとは、「生めん」と「乾燥めん」の中間的なものです。
「生めん」は、その名の通り生のめん。作りたてのめんです。小麦の風味を豊かに感じることができる状態です。日持ちはしません。ラーメン屋は生めんを使います。
「乾燥めん」は、生めんの水分を減らし乾燥させたもの。小麦の風味は落ちますが、日持ちします。実際スーパーなどで売られている乾燥めんの賞味期限ってかなり長いですね。
そんな2つのめんの中間が「半生めん」。
小麦の風味が落ちるのを最小限に抑えつつ、水分量をほどよく減らし、めんの日持ちも、乾燥めん程ではありませんが、長くなります。
本格的な麺がお取り寄せなどでも食べられるのは、この半生めんの製法のおかげという訳です。
ちなみに、黒亭のこの半生めんは、「特殊な製法で低温熟成」したものだそうです。
スープ袋です。
「熊本ラーメン」は豚骨スープです。「豚骨の臭み」があまりないのが特徴のようです。
もちろん黒亭の実店舗も豚骨スープ。そしてこのお取り寄せラーメンの販売ページには「あっさりだけどコク・深みがある豚骨スープ」とあります。さあ、どんな味と風味なのでしょうか?楽しみです!
調味油です。
熊本ラーメンの醍醐味、焦がしにんにく油です。本場の焦がしにんにく油がいかなるものか!これまた楽しみです。
のりです。
唯一のトッピングの海苔です。「有明海の海苔」だそうです。国内でトップの海苔の生産量を誇る有明海の海苔。高い品質と美味しさで有名です。そんな有明海は熊本県にも接しています。
実際のお店でも、有明海の海苔をこだわりとして使われているよう。海苔の風味にも注目です。
じっくりとセット内容を確認しました。
さあ!それでは調理開始といきましょう!
熊本黒亭お取り寄せラーメン調理開始!
パッケージに記されている作り方に忠実に従って調理しようと思いますが・・・
このパッケージ写真のように、
自分で付け加えるトッピングの方も、忠実に再現して作ることにします。
どうやらこの写真のトッピングの種類が実際のお店のデフォルト(ノーマル)ラーメンのようです。チャーシューの枚数はよくわかりませんが。
という訳で、追加トッピングの方も調理前にきっちりと用意しておきます。
ねぎ。
小葱です。
チャーシュー。
ラーメン屋さんでチャーシューの販売もしているお店で購入しました。スーパーのハムみたいなチャーシューではなく、本格的に!せっかくですから。
きくらげ。
豚骨ラーメンのトッピングとして「きくらげ」はよく使われますが、豚骨ラーメンには必ずきくらげ、という訳ではありません。入ってない豚骨ラーメンもたくさんあります。しかし、「熊本ラーメン」では必須のトッピングとなっているようです。これは入れないと!
スーパーで「乾燥きくらげ」を購入。
熊本県産のきくらげです。熊本ラーメンですので、熊本県産のきくらげを購入・・・という訳ではなく、行ったスーパーではこれしかなかったのです。偶然です。ちなみに、生きくらげの生産量は熊本県が国内トップです。なるほど。
水でもどすだけで簡単です。
追加トッピングは準備は整い、それではラーメンの調理にかかります。
パッケージに書かれている作り方でキッチリと作りました。
調理工程その①
たっぷりの沸騰させたお湯で麺をゆでます。
ゆで時間は2分間となっています。そして固麺が好みなら1分30秒と。私は固めが好みなので、1分30秒ゆでることにします。
調理工程その②
温めたどんぶりに「270~300cc」の熱湯でスープを溶かします。
どんぶりは、麺をゆでる鍋の近くに置いておきました。冷たいどんぶりをそのまま使うと、どんなに熱々なスープや麺を注いでもすぐに「ぬるいラーメン」になっちゃうんですよね。このひと手間は大事だと思います。
そして、そのどんぶりにスープを入れます。
添付のスープはこんな感じです。
ここに、電気ケトルで別に沸かしたお湯を注ぎます。しっかりと濃い目で味わおう、ということで270ccの熱湯で溶かします。
熱湯を注ぎ、よく混ぜた状態。とても綺麗な肌色の豚骨スープです。
調理工程その③
ゆであがった麺をザルにあげ、お湯を切り、スープの入ったどんぶりに投入。焦がしにんにく油を回しかけ、お好みのトッピングをのせて完成。
お湯をしっかり切った麺をどんぶりに注ぎました。焦がしにんにく油を回しかける前に、ここはあえて、先に追加トッピングと添付の有明海苔を盛り付け、最後に焦がしにんにく油を回しかけました!「焦がしにんにく油の様子」を確認したいので!
完成した熊本黒亭のお取り寄せラーメンがこちらです!
焦がしにんにく油がめちゃくちゃ黒いッ!そしてスープはほのかな肌色をまとった乳白色といった感じでしょうか。
添付の有明海苔はきれいなきみどり色。黒くないんですね。
麺の様子はこんな感じです。
九州の豚骨ラーメンによくある「細麺」ではなく、結構太め。「中太麺」といったところです。実はこれも熊本ラーメンの特徴の一つなんですね。中太麺を使うお店が多いようです。
お味の方はいかほど!?
頂きます!!
熊本黒亭お取り寄せラーメン!お味は?
調理完成と同時に思ったこと・・・。
焦がしにんにく油の香りがすごい!香ばしいニンニクの香りが食欲をあせらせます。
まずスープから >>
混ぜないで本来のスープから頂きます。
まいるど!
豚骨スープとして飲んで受ける印象。誰しも間違いなくこの「マイルド」という言葉が出てくるでしょう。角がなくとってもまろやかです。「ミルキー」という表現でもいいくらいです。
なるほど豚骨臭さというものは、ほとんど感じません。豚骨臭が効いているスープが好みの人には物足りないかもしれませんが、とっても飲みやすいスープ。旨味・コクは本格的です。
そして、焦がしにんにく油を混ぜたスープを飲んでみます。
まあ香りから、ある程度想像していましたが、物凄いインパクト!存在感!
ニンニク!香ばしさ!が勢いよく豚骨スープを占領します。普通の豚骨スープではなくなります。ここまで来るのか~びっくり。めちゃくちゃ美味しい!
焦がしにんにくスープ with 豚骨といいたくなるぐらいです。ドキドキさせてくれますね~熊本ラーメン!
今まで私がラーメン屋さんで何度か食べた焦がしにんにく油(マー油)入りラーメンは、「100円程度のトッピングで焦がしにんにく油を追加し、美味しいけど100円追加なら次回はいいや。」という感じで、あまりインパクトを感じなかったのですが・・・
この焦がしにんにく油は違います。風味がとてもしっかりしています。ニンニクの本来の「まろやかな風味」とニンニクを焦がした「香ばしい風味」の両方を一緒に味わえる調味料なんだ。と実感させてくれる油です。複雑な味わいがスープ全体を奥深くしてくれます。
本場熊本ラーメンの焦がしにんにく油のレベルがすごいのか?
この「黒亭」の焦がしにんにく油のレベルがすごいのか?
熊本でラーメンを食べたことがないので、定かではありませんが、とりあえずやられました、この調味油に。
続いて麺の方は >>
麺の太さは中太麺です。細麺ではありません。頂きます。
モチモチで水分を多く感じられる麺です。「多加水麺」というのでしょうか。うん!これは納得。細麺ではこの熊本ラーメンの特徴的なスープ&焦がしにんにく油を受け止めきれない感じがします。熊本ラーメンが中太麺である理由は食べて分かりました。さすが半生めん。食感もよく、のど越しも良好!しかし、ラーメン屋さんの「生めん」程の小麦の風味はありませんね。これは仕方ないでしょう。
基本ゆで時間2分のところを1分30秒でゆで上げましたが、固めの麺が好きな私は、もう少し硬くてもいいかな?という感じ。販売ページの「お客様の声」の欄で、45秒がベスト!という文を見つけたので、次回は45秒でチャレンジします。あと7食分あるので。
有明海の海苔 >>
添付の有明海苔。これもまた特徴的。スープに浸かりしなっとした状態で食べるわけですが、そのしんなりした海苔の食感が、他の海苔とかなり違います。弾力があり、プリッとしています。まさに「海藻」を食べている感じがします。味の方もとても上品。食べたことがないな、こんな海苔。
自分で追加したきくらげ >>
これもまたこの熊本ラーメンにめちゃくちゃマッチします!
あっさり目の豚骨ラーメン入っているきくらげは、「なくてもいいんじゃないかな?」なんて思うくらい、私はきくらげにそこまで執着はないのですが、このラーメンにはとっても合います!むしろもっと入れればよかったと思えるぐらい。熊本ラーメンにはきくらげが必須な理由も、食べればまた分かってきます。実に面白い!「こってりスープにあっさりなきくらげが合う」という単純なものではない!です。なんなんだろう?ニンニクとの相性なのか・・・?
そんなことを考えながら黙々と食べ、気が付くと一滴も残さずスープまでペロリ。レトルトのスープなのですが、レトルトチックなきついのど越しは感じられず、ごくごく飲めました。
スープを飲みながら、焦がしニンニクのカケラも目撃。
麺は100グラム。少なく感じる。足りないなぁ~。次は替え玉形式でたべてみようかな。
あっ、ちなみに、博多ラーメンなど福岡の豚骨ラーメンは細麺が主流で、伸びやすいので、一度で大量の麺をどんぶりに入れず、小分けで頂く「替え玉」というシステムが定着していますが、熊本ラーメンは麺は太めですので、伸びにくく大盛りとして食べることができ、替え玉の文化はあまりないようです。
実際、この黒亭の実店舗のメニューでも、大盛りはありますが、替え玉は基本ないようです。
黒亭ラーメンの気になるトッピング
一通り熊本ラーメン黒亭のお取り寄せラーメンを堪能したところですが、ここでとっても気になることが。
送られてきたパンフレットの、こういうようなトッピングの仕方が目に付きます。
卵黄2個に、もやしも追加されています。
どうやら、このトッピング形状が、「黒亭」店舗でのおすすめの食べ方のようです。
玉子入りラーメンと称して、この黒亭ラーメンの看板メニューのようですね。
ラーメンに「生卵」?!そしてこれが一押しメニュー?!
これは作ってみないといけません。後日(次の日なんですが)さっそく挑戦!
もやしはサッと茹で、生卵は白身を取り除いて黄身だけを用意。
で!完成したものがこちらです。
美味しそうです!もうトッピングてんこ盛りで、麺・スープの様子はうかがえない状態ですが。
まずは普通に食べます。もやしが入ってきても全然受け止めてくれる濃厚なスープ!きくらげだけでなくもやしもイイですね~。
そして、注目の卵黄。つぶして麺とからめて食べます。
はい。激ウマです!
「黄身のマイルド感がラーメンを更にマイルドに!」なんて簡単なコメントでは言い表せません。普通の豚骨ラーメンに生の卵黄はそこまでマッチはしないでしょう。まずくはならないでしょうけど。
しかし、この豚骨の臭みがない柔らかさ&焦がしにんにく油のスープには、生の卵黄もすんなりと受け入れてくれる感じです。これも相性というものなのでしょうか。
スープの特徴の違いで、選ぶトッピングも変わってくる!ご当地ラーメンの奥深さ、面白さを更に感じることが出来ました。
お取り寄せした熊本ラーメン「黒亭」の感想!
熊本ラーメンというものを知りたくて、購入したこの「黒亭」のお取り寄せラーメン。
しっかりとご当地感を味あわせてくれるラーメンだと思いました。
このラーメンの概要をまとめると、
スープ
豚骨としては臭みのないマイルドで濃厚なスープ。
麺
もっちりとした中太麺。
焦がしニンニク油(調味油)
このラーメン自体の顔となる、インパクト大の油。
有明海の海苔
スープに浸かってトロッとした弾力が面白い。
簡単にまとめるとこのような感じですが、それぞれの「特徴の兼ね合い」で、一つのものがバランスよく完成しているんだな~と思えるラーメンでした。
熊本焦がしにんにく油ラーメンの特色をとても美味しく楽しめました!
焦がしにんにく油の熊本ラーメンを試してみたい方は、いかがでしょうか。きっと楽しめると思います!
実際私が購入したものと規格が多少異なるかもしれませんが、Amazonや楽天で「黒亭のラーメン」は購入できます。