素晴らしい料理!瓦そばの魅力・作り方を徹底リポート!
瓦そば。 世間ではまだまだマイナーなお料理。しかし、自宅で楽しむ料理として根付いている家庭も多いんです。自宅瓦そばはホットプレートで作るのが主流です。それを家族で囲みいただく訳です。
ただ!この瓦そば、家庭料理として「はまる人」と「はならない人」がはっきり分かれそうな料理なんですよね。その理由もしっかり見えています。そんな瓦そば。自宅ホットプレートで楽しむ定番瓦そばのレシピを細かくご紹介すると共に、「何が魅力なの?!瓦そば」という点にもスポットもあてて...。
徹底リポートさせていただきますッ!
目次
・瓦そば!準備する食材
・瓦そば!調理
・瓦そば!ちょっと独特な食べ方!?
・瓦そばというお料理について。
・おわりに
瓦そば!準備する食材
まず、準備するもの。材料ということです。ちなみに、この瓦そばを食べるのは4人。大人2人・小学2年の娘・園児の息子です。
① =茶そば=
瓦そばの主役、茶そばです。乾麺です。3束入りの袋を2つ。計6束です。1束60gで6束で360gです。私はこの「五木の茶そば」を好んで使います。麺の食感、のど越し、香り。最強だと思います。
たまに、蒸し麺タイプで、タレも付いていて、瓦そばセット的なものも使います。タレも作らなくていい、麺も湯がかなくていい。安くてとても簡単なのですが・・・。お茶の香りが弱い。
やはり、乾麺と比べると、麺のうまさ、香りが全然違います。お茶の香りが重要になる「瓦そば」には、しっかりした茶そばをチョイスしたいところです。中途半端な茶そばでは、瓦そばというお料理が成立しない!とまで思っています。言いすぎかな?
ちなみに、袋の中身の一束。こんな感じです。袋から開けた瞬間に「お茶の香り」が漂います。
② =牛肉=
瓦そばには、「牛肉」を使うのが一般的です。豚肉や鶏肉などでする瓦そばのレシピなどもよく見かけますが、やっぱり牛肉の持つ「甘み」というものが、茶そばには適しています。
購入した牛肉は、アメリカ産の牛肩ロース切り落とし200gです。本来なら、国産の牛肉で、更にグラム数ももっとほしいところですが、なにせ、牛肉はお高いので・・・。
この牛肉は、適量の塩とお酒に漬けておきます。
そしてこの牛肉を甘辛く煮ます!
醤油・みりん・酒・砂糖で、軽く煮込むわけです。写真は美味しそうに撮れませんでしたが・・・。甘めに煮たこの牛肉が茶そばとめちゃくちゃマッチするんですね!
③ =錦糸卵=
錦糸卵も瓦そばには欠かせないトッピングです。たまごの甘味が茶そばとマッチします。瓦そばに使う錦糸卵はかなり砂糖多めの甘めに作った方がおいしいと思います。今回はたまご4個使いまして、1個につき小さじ1杯の砂糖を入れましたが、それでも甘さがもう少しほしいといった感じでした。
それにしても、錦糸卵を作るのは面倒です。手間がかかりますが、絶対に入れておきたい具です。私は錦糸卵を作るのが下手なので、上記の写真のように大きさバラバラです・・・。それでもきちんと入れます!!
④ =レモン=
レモンの輪切りを用意します。薬味的存在ですが、これを入れないと全体のバランスが崩れます。脇役ですが、必須だと思います。
⑤ =海苔=
味付け海苔を小さくちぎったものです。きざみネギか海苔のどちらかを入れるようにしているのですが、きざみネギが面倒なときは、この海苔だけで済ませます。今回もそうです・・・。本来ならネギも海苔も両方入れたいところです。
⑥ =つけ汁=
つけ汁を用意します。瓦そばは温かいつけ汁で頂きます。粉末和風だし、醤油、みりん、砂糖、酒を鍋に入れ火にかけます。「ざるそばのつけ汁より少し甘めにする」を目標に我が家では作っています。食べる直前に温めなおす感じです。それぞれの分量は日々試行錯誤です。
⑦ =大根おろし=
最後に「大根おろし」です。面倒ですが、これもまた瓦そばという料理のバランスを保つ一要員です。欠かすことはできません。「もみじおろし」が主流のようですが、もみじおろしは大根に唐辛子が加わったもの。小さい子供がいるところでは、大根おろしで十分だと思います。赤い色合いは良いんですけどね。
準備するものはこれですべてです。これから茶そばを茹でて、ホットプレートに盛り付ける過程に入ります。
瓦そば!調理
食材の下ごしらえがすべて整ったら、茶そばを茹でます。茹でた茶そばをザルに上げ、水道水で揉み洗いします。粉っぽさを取るためにしている作業です。
熱したホットプレートに大さじ2杯程度でしょうか?多少多めのサラダ油をひき、先ほどの茶そばを投入し、全体に油が絡む程度に混ぜたら、茶そばをホットプレート全面に均一に広げます。
このような状態にして、その後は麺は一切いじりません。麺の下側を焦がすんですね!
麺の下側を焼くのと同時に、それぞれの具材を盛り付けます。
煮詰めた牛肉・錦糸卵・レモン・海苔・・・。
こんな感じです。我が家ではここでホットプレートの蓋をします。2~3分程度です。
食べごろ加減は、茶そばの下面が香ばしく焦げている感じがベスト!私は結構焦がします。
つけ汁も用意しておかないといけません。つけ汁を温めなおし器に注ぎます。ざるそばなどの小さ目の器ではなく、口が広めの器を使った方が良いでしょう。実際に食べると、この意味が分かります。
ホットプレートに盛り付けられた「レモン」を一つ拝借し器に浮かべ、「大根おろし」を入れます。
これで瓦そば調理完了!!
瓦そば!ちょっと独特な食べ方!?
さあ!瓦そばをいただきます。
普通に、ホットプレートにある茶そばや具をつゆに取って食べるだけなのですが、そのままでは、焼きそばなどのようにのように上手く麺が持ち上がりません。
下面がひとつなぎのクッキー状になっているんですね。焦がせば焦がすほどその度合いも強くなります。まず、底から掘り起こすようにひっくり返し、「麺を折る」感じです。適度なサイズに折りはなし、麺を持ち上げるわけです。
こんな感じで、焦げた部分と、そうでない部分が箸で取れ、これらを同時に口に運ぶわけです!蓋をして少々蒸し状態にしているので、上部はフワフワモチモチ!下部は油でカリカリ!このギャップを一緒に食する事が「瓦そばの最大の魅力」と言ってもいいかもしれません。
そして、お焦げの形状により、かなりいびつな形で麺が取れます。口の狭い容器だと食べにくくなるんですね。
サッパリしたお茶の香りのするそばを、甘めの牛肉と錦糸卵で頂くわけです。本当に「絶妙なバランス」です。レモン・大根おろしも、欠かすと瓦そばではなくなる程の重要な薬味。素材そのものがすべて意味を持ち、「瓦そば」という料理が成り立っていると思います。
定期的に食べたくなる極旨料理「瓦そば」の奥深い絶妙なバランスについて!そして、なぜマイナーなお料理にとどまっているのか?次の項目で考察します!
瓦そばというお料理について。
西南戦争で兵士が熱した熱した瓦で、食べ物を焼いていたというのがアイデアの始まりのようです。瓦そばは山口県下関市発祥のお料理です。瓦そば専門店では、実際に瓦で出てきます!
瓦そばは茶そばを焼くお料理。独特です。そして茶そばなんて日ごろ滅多に食べません。旅館の料理などで目にかけるぐらい。しかし、この「茶そば」という風味をうまく利用したものが、瓦そばです!
お茶の香りがして、上品すぎるくらい、そしてあっさりしすぎるくらいの風合いのそば。そこに!甘味というものを持ち合わせた牛肉を更に甘辛く煮たもの、そしてプラス、甘めに作った錦糸卵を合わせるんですね。
茶そばはこれだけ甘く濃い目なトッピングも受け止めてくれるわけです!更に「つけ汁」は、普通のざるそばのつけ汁より若干甘めにします。様々なレシピを見ても、瓦そばのつけ汁は甘めに作られているように感じます。
相反する食材や味付けが絶妙なバランスを醸し出します。しかし、これだけではさすがの茶そばでも少々くどさが先行してしまいます。そこで!「レモン」「もみじおろし(大根おろし)」が必要となります。ちょっとだけ行き過ぎたこってり感をこれらの薬味で引き戻す!といった感じでしょうか。
このように、いくつもの個性的な食材が重なり合って一つの美味しいお料理になっている瓦そばは、まさに奥深い味わいを感じられる奇跡の料理!!だと言いたくなります。
しかし・・・。
これだけ完成されたお料理なのに、決してメジャーなお料理ではないのが現状です。「瓦そば」というものは誰しも聞いたことがあると思いますが、食べたことはない。そんな方はまだまだ多いと思います。なぜマイナーなのか!?その理由を私なりに考えますと・・・。
意外にコストがかかる。
瓦そばのメイントッピングは「牛肉」。ファミリーでホットプレートでお手軽にしたいところですが、牛肉・・・高いですね。そして、「茶そば」も結構なお値段だったりします。乾麺の蕎麦なんてスーパーで安く買えそうなものですが、茶そばとなるとマイナーな食材だからなのか、お値段高めです!3束で300円以上するお店がほとんど。地域にもよりますが。こんなわけで、何かと高くつくイメージのお料理です。外食するよりは全然安いんですけどね。
意外に料理が面倒。
ホットプレートで一気に焼く!簡単そうな調理工程ですが、下ごしらえ・準備が面倒かもしれません。牛肉を煮詰めないといけないし、錦糸卵を作らないといけません。大根おろしもおろさないといけません。更に温かいつけ汁も用意しないと。鉄板焼きそばのように、お肉と野菜をカットして麺と炒め、市販のソースを回しかけ、いっちょ上がり!というわけにはいきません。
以上のことにより、瓦そばの味にズッポリと「トリコ」にならない限り、いろいろな意味でハードルの高いお料理になってしまうのでしょうか!?
おわりに
家庭料理でお手軽にするお料理としては少しだけコストや手間がかかりますが、「瓦そば」!一度食べるとやみつきになるお料理の一つだと思います。炭水化物のそばですが、水分が結構飛んでいますし、スッキリしたお茶の香りから、お酒を飲みながらでも楽しめるお料理に感じます。
家族みんなで瓦そばを囲んだ夕食!一度、楽しんでみてくださいッ!!
ちなみに、瓦そばに対する私の情熱は、私独自の私感でございます。
最後まで読んでいただき誠にありがとうございます。