ピザ生地で強力粉と薄力粉を混ぜる理由は?それぞれの特徴の違いは?
2018/09/23
ピザの生地作り。「強力粉」「薄力粉」2種類を混ぜるレシピが多いです。そしてその分量比もレシピによって様々。強力粉が多めであることは共通しているようですが。
そもそも強力粉と薄力粉をなぜ混ぜて作るんだ?特徴の違いって何なんだ?
ネットの情報でも色々と勉強になりますが、ここは身をもって2つの小麦粉感を体感したい!ということで
それぞれの少量の小麦粉に水だけを加え!
↓
練る!
↓
オーブントースターで焼く!
という過程で、強力粉だけ・薄力粉だけのミニピザ生地風なものを作って、小麦粉の特徴を観察します。
見た目はほとんど変わらないこの両者の小麦粉。違いが見えるのか?!
目次
・強力粉を練る!
・薄力粉を練る!
・それぞれをトースターで焼く!
・強力粉・薄力粉の特徴の違い。
・2種類の粉を混ぜる理由。
・おわりに
強力粉を練る!
大さじ1の強力粉
小さじ1の水
これで練ってみます。
まとまるのかな?という状態でしたが、練っているとすぐにまとまる気配が。例えが悪いですが「練り消し」のような感覚。しわがあっても押し付ければ消える。弾力があります。
円形に伸ばします。手のひらや指でグイグイ押し付けながら平たくする感じですね。伸ばしても元に戻ろうとする「もどり」というのもしっかり感じられます。
薄力粉を練る!
大さじ1の薄力粉
小さじ1の水
こちらも同じ条件で。
ぜんぜんまとまらない。練ってもボソボソする感じ。サラサラが強く粉っぽさが残ります。あえて水は追加せず無理矢理まとめて円形にします。
乾いた紙粘土の感覚です。一応円形にまとめましたが、いつでも崩れそうな状態です。
それぞれをトースターで焼く!
これら2枚の生地は見た目も触り心地も全く違います。
せんべいのような生地をオーブントースターで焼いてみます。トースターの窓から焦げ目具合を確認しながら焼きました。
で!焼き上がりがこちら。
別物過ぎる!
左手前が強力粉。右奥が薄力粉。
強力粉です。香ばしく焦げ目がつき膨らんでいます。
UFOのような形。食べてみます。
食べ口を見せて申し訳ありませんが、中はこんな感じで空洞。焦げた部分はパリパリ、焦げてない部分はモッチリとしています。
薄力粉です。焼く前と状態の変化があまりうかがえません。
これは食べていいものだろうか?食べます。
固めた粉の味ですね。ザクザクっとしています。
このように強力粉と薄力粉を全く同じ条件で扱ってみると、その特徴の違いは非常にはっきりしていました。(あくまでも小麦粉の特徴を知るためだけの実験です。)
強力粉・薄力粉の特徴をまとめます。
強力粉・薄力粉の特徴の違い。
強力粉
香りは少々香ばしさを感じる。
水を吸収しやすく混ぜると弾力が出てくる。
焼くとふわっと膨れ上がる。
薄力粉
香りは粉っぽい感じ。
水を吸収しにくく混ぜても弾力がない。
焼いてもそのままの状態。
最初の粉状では、素人の私ではほぼ見分けは付きませんでしたが、水を含ませる。こねる。焼く。すべての過程でそれぞれ特徴の違いが見えました。
2種類の粉を混ぜる理由。
ピザ生地で強力粉と薄力粉を混ぜる理由。
強力粉だけでピザ生地をつくると...。
弾力がとても強く、薄く大きな円形を作りづらい。「もどり」がありますので。伸ばしても戻ってしまう訳です。どっしりとした分厚い生地になります。そしてパンのように膨らみます。ピザ生地としては薄さをキープしたいところです。しかしこれはこれで試してみたい、強力粉だけのピザ生地。
薄力粉だけでピザ生地をつくると...。
弾力がなく、薄く大きく伸ばしやすい。(今回の実験では伸ばそうという水の量ではありません)サクサクとした食感の生地に仕上がりますが、弾力がない分、美味しいピザ生地の誉め言葉である「モッチリ」感に劣ります。でもこれもまた作ってみたい生地です。軽いおつまみピザになりそう。
そこで、これらの2つの対比する特徴の小麦粉を混ぜて、モッチリなのに伸びのあるピザ生地にする訳ですね。もどりの度合いも抑えられ、強力粉の膨らみ具合も抑えられます。強力粉と薄力粉を混ぜる理由というのはこういうことなんですね。
おわりに
強力粉と薄力粉「分量比」は好みで決めることのように思えました。ネットのレシピでもこの分量比はいたってバラバラです。ふわっとモッチリ生地が好みなら強力粉多め。サックリ感を楽しみたいなら薄力粉多め。といった感じでしょうか。
はじめは1:1から試す事が応用が利き、良いと思うのですが、さすがに強力粉多めのレシピが多いので、私は強力粉2:薄力粉1で初のピザ生地作りに挑戦してみました。
ちなみにその生地の感じ。
ドライイーストを使って発酵などの過程を経て作った生地です。
もどりはありましたが、薄く伸ばすのにそれほど苦戦はしませんでした。
味わいは、焼きたて時はこれでいいなと思いましたが、少し時間がたち冷めるとモチモチ感のなさが目立ってきました。もっと強力粉多めがいいのかな~。発酵時間やこね具合、水の分量も関係してるとは思いますが。
納得できるピザ生地作り。課題はいろいろとありますが、今回、強力粉と薄力粉の違いを知れたことは大きいです。「原料の特徴」という一番の基本部分ですからね。これからもどんどんピザ生地作りを体験し、自分好みの味わいを目指していきます。
最後までお読みいただきありがとうございます。