静岡おでん!特徴をじっくり調査し自宅でつくってみました。
ご当地おでんとしてはおそらく最も有名であろう 静岡おでん。 見た目・作り方・食べ方、どれも特徴のあるおでんです。そんな静岡おでんを自宅でつくってみたい!
ということで、ネットで静岡おでんの特徴やレシピを学び、チャレンジです。あのインパクト大のおでんが出来るのか?味わいはどんなものだ?
その模様をじっくりレポートいたします。
Tweet
目次
・まず静岡おでんの特徴をまとめる。
・黒はんぺんが売ってない!その代用は?
・静岡おでん 調理開始!
・静岡おでんに欠かせない魚粉とは!
・静岡おでん実食。味わいは?
・静岡おでん まとめます。
まず静岡おでんの特徴をまとめる。
一般的に言われている、静岡おでんの特徴をまとめます。
■ 具に黒はんぺんが必ず入る!
■ 出汁に牛すじの出汁を入れる!
■ 具は串にさす。
■ 青のり・魚粉をかけて食べる。
大きくこれらの特徴を取り入れれば、とりあえずは「静岡おでん」と呼べそうです。
黒いスープは、塩分が入った調味料を濃口醤油だけにすれば極限まで黒く出来そう。
黒はんぺんは、スーパーで購入しよう。
牛すじの出汁は、牛すじを下茹でした後の出汁のでたスープを捨てないでおでん本鍋に投入するということ。いつのも牛すじ入りおでんの手間とそれほど変わらない。
全ての具を串にさすのは、家庭おでんとしてはかなり面倒な作業ですが一度やってみたかった。小ぶりにカットした具を一個ずつ串にさし、パーティー感覚でおでんを楽しむ!頑張ります。
青のり・魚粉は、これもスーパーで購入しよう。
ということで、何とかできそうだ。スーパーで食材を調達して作っていきましょう!
黒はんぺんが売ってない!その代用は?
え~! 最強のハプニング。肝心な黒はんぺんがどこにも売っていない...。まあ確かに住んでいるのが九州地方で、黒はんぺんはメジャーなものではないのですが、どこかにはあるだろうと思っていましたが、どこにもない。
これが黒はんぺん。これが欲しいのですが。あまかった...。やはり地域の食文化の差はしっかりとあるものなんですね。
静岡おでんの主役がないとなればモチベーションダダ落ちですが、あきらめない!代用を探る。
一番近いものは...。
いわしのつみれ だ~!
という訳で、こちらを購入。
さつま揚げやじゃこ天のように揚げているわけではないし、青魚が原材料。いわしつみれを黒はんぺんの代用とします。
それでは調理開始です!
静岡おでん 調理開始!
まずはスープを作ります。
昆布と無添加の粉末かつおだしで出汁をつくり、酒・みりんを加え沸騰させアルコールを飛ばし、濃口醤油と砂糖で味付けしたものです。黒くするために濃口醤油をなるべく多く入れたいので、塩は一切使いません。
って思いながら味付けをしました。
次に牛すじです。
牛すじを沸騰したお湯に入れ、5分くらいしたら一度ザルにこぼし、水道水でよく洗います。物凄い灰汁です。(今回は国産ではなかったので、これを2回しました。)鍋をよく洗い、牛すじが完全に浸かる量の水を入れ、食べやすいサイズにカットして串に刺した牛すじを入れて再度茹でます。そこに大さじ1杯の濃口醤油も加えます。「50分」ほど茹でました。
茹で終わったら牛すじを取り出し、 牛すじの出汁であるゆで汁 を味見をしながら、おたまで少しずつ加えていきました。
少し角の立った濃口醤油多めのスープが、牛すじの出汁を入れれば入れるほど「まろやか」になっていきます!
これは美味しくなりそうだ!牛すじの出汁を入れた分、塩分的にもう少し醤油を入れようかと思いましたが、これでいいと判断。
牛すじの出汁を加えたスープは脂が目立ちます。
静岡おでんのスープの雰囲気ってこんな感じだったよな~。この脂がうまいんでしょうね。
一方、具の方も用意。
これがすべてではありません。容器に入りきれなかった具もかなりあります。作りすぎたか。
牛すじ
いわしつみれ
大根
こんにゃく
厚揚げ
たまご
さつま揚げ
なると
ウインナー
それぞれの具のそれぞれの下ごしらえをきっちりと施し、すべてに串を刺しました。大根は串からぼとっと落ちないようにいつもより薄めに切りました。他の具材も小さ目にカットしました。
使用した串... 75本!
串にさす作業は大変でしたが、お店の人になったみたいで楽しかったです...いや、やっぱりしんどいです。
これらの具を全ておでんスープにつけます。
煮込む前です。うん!静岡おでんっぽくなってる。これから火にかけ沸騰させない最弱火でじっくり煮ます。その時間は「1時間30分」ほど。そして火を消し、一晩寝かせて冷まします。翌日完全に冷めた状態から再度火にかけ「30分」ほど。で、火を消す。後は食べるときにまた温める。
といった感じで出来上がった静岡おでん!
こちらです!
しっかり染み込んだ状態にはなっているのですが、「黒さ」のインパクトはあまり出ていない。日頃つくるおでんより、十分黒いんですが...。
しかし我ながら美味しそうに仕上がっている!そして、このおでんの具に「青のりと魚粉」をかけていただくわけですね。魚粉は生まれて初めて買いました。
食べる前に魚粉ってこんなもの。というご紹介を少々!
静岡おでんに欠かせない魚粉とは!
魚粉の方はスーパーですぐに見つかりました。
こちらの商品の原材料は「いわしの煮干し・さばのふし」としか記されていません。塩分も化学調味料も何も入っていないようです。
魚粉とは、 魚を乾燥させて、細かく粉状にしたもの。
冷ややっこなどにのせる「かつおぶし」とはちょっと違うニュアンス。粉状なので、ふりかけっぽく使うものですかね。
こんなもの。
そのまま食べてみましたが、美味しいです。まさに 魚の粉。 魚の旨味ぎっしりな味わい。塩分がないので、お好みの量をドバっとかけていい訳です。
魚粉とは、 魚の旨味を後乗せで追加できるもの。
と感じました。これは他の料理でもかなり使えそうです。
静岡おでんには、この魚粉と青のりが必要です。
これらをふりかけて「静岡おでん」を楽しんでいきたいと思います。
静岡おでん実食。味わいは?
青のりと魚粉をかけました。いただきます!
おでんのスープをここまで黒くしたのは初めてでしたが、牛すじの出汁が絡むことにより、「醤油っぽさ」というものをうまく抑えているような味わいに感じました。だけど醤油のコクはしっかりと残っている、みたいな。 牛すじの出汁を入れる意味 に、何か深いものを感じます。
ちなみに。黒はんぺんの代用として入れた「いわしつみれ」。
これが絶品。 青魚の特徴的な風味とマイルドな静岡おでんのスープがめちゃくちゃ合います!お鍋に入れるいわしつみれとはちょっと違う味わい。何となく黒はんぺんが静岡おでんには欠かせない理由が見えてきました。黒はんぺん食べたことないけど...。
こうなってくると本場の 黒はんぺん がますます食べたくなってくる。ネットで探すとありますね。
地域によってネットで買わないと手に入らない具材が、地域によっておでんの主役だったりする。こういうのが楽しい訳です!
そして 全ての具に串を刺すスタイル。 これもいいですね~。
普段のおでんは、鍋をキッチンのコンロで火を入れた状態で、私が家族のみんなに欲しいものをお皿に取ってあげるというシステムなのですが、今回はカセットコンロを使って食卓で鍋を囲みました。好きなものを自分でとって食べるのはやはりみんな楽しそう。取りやすいので、子供も自分で選んで取れます。おでんパーティーをするなら串は必須かもしれません。
静岡おでん まとめます。
試行錯誤して静岡おでんを作ってみました。本場の静岡おでんは食べたことありませんが、特徴の違いを感じ、その特徴が美味しいと思えるものを作れたので、ある程度静岡おでんの再現は成功した気がします。ただ醤油はもう少し入れてよかったな~と悔やまれるところ。ビビっちゃいました。
静岡おでんを味わってみたいということで、一から作ってみましたが、静岡おでんパックとしてネットでも販売されているようですね。
静岡おでんってどんな味わいなんだ?と興味のある人は通販おでんパックを試すのもありですね。黒はんぺんもしっかり入っています。
黒くて脂っこいイメージだった静岡おでん。実際食べてみると、外観とのギャップがあります。優しい味わいなんですね。魚粉や青のりを添えたくなる感じもよくわかりました。個性ある特徴が思いっきり楽しめるご当地おでんです。毎回串にさすのは大変ですが、おでんスープのレパートリーがひとつ増えました!
Tweet