おでんコラム 大根について。
おでんを作りながら考えること...。
【おでんコラム その4】
大根について。
お酒を飲みながらゆっくり自宅でおでん作りを楽しむ冬の趣味。そんな長時間の調理中におでんのことを色々考える訳です。
今回のテーマはおでんの大根についてです。
大根。
根菜類の大根。ニンジン、ゴボウなどのように煮物料理によく使われます。煮物以外でも生でサラダや大根おろしという使い方も。しかしどんな料理でもやはり脇役的な食材。「ブリ大根」がギリギリ主役にのし上がれるか?といった感じかな。そんな大根がおでんでは一気にスーパースターになってしまうという、このこの現象が面白すぎる。おでん自体人気のグルメ。そのグルメのナンバーワンといってもいい具が大根。何だろうこれ!?
筑前煮などの大根と、おでんの大根は注目度合いが違いすぎる。そう考えると、おでんという料理は煮物料理とはちょっと違った特別なもののようにも感じます。大きめに輪切りにした大根にじっくりとスープを染み込ませ、大根単体をじっくり味わう。これがおでんの魅力!そしてこのおでんの調理システムにガッポリはまっている食材という訳です。ニンジン、ジャガイモ、ゴボウとはちょっと違う繊細な大根。柔らかくなる加減、味が染み込む加減。絶妙なんですね。
しかし、下ごしらえをしっかりしないと美味しいおでんの大根にはならない。大根の苦みやえぐみをどれだけ取り除けるか。それもおでんに入れる大根の課題です。「下ごしらえに力を入れれば入れるほど」大根が美味しくなるという、この伸びしろも大根の魅力です。ただ単におでんの大根は美味しいという訳ではなく、やはり手間はしっかりとかけたいですね。下茹ででガッツリ柔らかくする。これくらいはしておきたいところです。
それにしても大根はやっぱり美味しい!作る側としては大根の出来栄えが一番に気になるところ。おでんの具の中で作りがいのある食材であることは間違いないだろう。
こんなことを考えながら今日も家庭おでん作りを楽しみました。