おでんに油抜き(湯通し)が必要な理由とそのやり方。
運営者 ちくわです。
おでん料理は一見、あらゆる食材をまとめて一気に煮込むといったイメージがありがちですが、それではただの煮物料理になってしまう。具材それぞれに下ごしらえが必要で、意外と手間のかかる(やりがいのある)料理です。大根、牛すじは別鍋で下茹で...など。
そこで今回は、おでんの下ごしらえの一環でもある「油抜き」について細かく解説します。
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目次
・油抜き(湯通し)とは?
・なぜ油抜き(湯通し)が必要なのか?
・油抜き(湯通し)のやり方。
・おでん油抜きまとめる!
油抜き(湯通し)とは?
そもそも、おでんでいう油抜きとは?
油で揚げている具材の油を落とす調理工程。
おでんに入れる具材で「油で揚げられている」ものといえば...
練り物(さつま揚げなど)
厚揚げ
餅巾着
といったところでしょうか。
「練り物」は魚のすり身を油で揚げたもの。「厚揚げ」は豆腐を油で揚げたもの。「餅巾着」は餅を薄揚げ(油揚げ)で包んだもの。どれも表面が油で揚げられた状態の具材です。
このような具材に油抜きという調理工程が施されます。
ちなみに ちくわ はすり身ですが、焼いたものなので油抜きの必要はありません。
なぜ油抜き(湯通し)が必要なのか?
おでん鍋にそのまま入れてもよさそうな具材ですが、油抜きをしないよりも、した方がいい理由は2個あります。そして1個目の理由よりも2個目の理由が、おでん作りにとってかなり大切です。
油抜きが必要な理由 1個目。
スープが油っぽくなる。
おでんはやはり上品な出汁の風味を味わい、それぞれの具材の旨味を楽しみたいもの。油ギトギトになるとその醍醐味が半減します。ただ、これは好みにもよります。浮いてる油なんて気にならない、むしろパンチが効いていい。といった人もいると思います。
油抜きが必要な理由 2個目。
スープの染み込みを妨げる。
油で揚げられた具材は表面が油でコーティングされている状態。そのまま入れると、具材にスープが染み込みにくくなります。これがまさにおでんの具として油抜きが必要な理由。染み染みおでんを楽しむならば、やっておきたい工程となる訳ですね。
油抜き(湯通し)のやり方。
油抜きのやり方はいたって簡単。
鍋にお湯を沸かし、沸騰したら具材を入れる。
時間は「30秒程度」で十分でしょう。熱で油が溶けて落ちやすくなるわけです。
後は水分を切って...
ザルにあげる。もしくはおでん本鍋に直接投入。
写真では厚揚げですが、さつま揚げなども同じ工程です。ちなみにケトル、やかんでお湯を沸かせて具に回しかけるだけの方法もありますが、それでは油の落ちが弱いかもしれません。鍋を使わないといけない手間はかかりますが、しっかりとお湯につけることで効果的な油抜きが出来ます。
おでん油抜きまとめる!
ただ「家庭おでん」というものは、概念、作り方、価値観は本当にそれぞれ。だから、油抜きをする・しないも、ご家庭次第。実際、油抜きするの忘れた~ってなって、スープに油が浮いても、染み込み方が弱くなっても、美味しいおでんは完成します。油抜きは絶対にしないといけない常識ではない!ということ。「手間」と「味わい」を天秤にかけ、独自のおでんを楽しみたいですね。
ちなみに
→ 凄いぞおでんの厚揚げ!厚揚げの魅力とは?
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