夏のおでんというものをあらゆる角度から徹底考察!
おでん。
温かいおでんを一口ほおばれば、身も心もあったまる!そんな寒い時期に食べる代表的なお料理です。
しかし、おでんという素晴らしいお料理を冬季限定で食するのも、もったいない気がします。
夏でもおでん食べてもいいんじゃない?食べるときは大概クーラー効いてるし。ラーメンもカレーライスもお好み焼きも熱々だし・・・。
コンビニでは夏真っ盛りのお盆明けあたりからおでんの販売を開始しています。
誰もが好きなおでん、低カロリーでヘルシーなおでん。夏のおでんも当たり前になる時代は近いか!?
という事で、「夏のおでん」というものについて深追いして考えてみようと思います。
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夏におでんを食べない(作らない)理由って?
そもそも、おでんというお料理が冬季限定感が強い理由とは何でしょうか?
夏に食べたり作ったりしない理由は何でしょうか?
一般的に考えられる事と、おでん作りが趣味である私の私感をもとに考えてみます。
■夏大根はおでんむきではない。
おでんを食べるときに欠かせない絶対的な具材といえば大根でしょう。大根ありきのおでんだと思っています、私は。
そんな大根。夏にとれる大根と冬にとれる大根で味が違うわけです。
秋~冬にとれる大根はまさに大根の旬の時期で、甘みが強くみずみずしいもの。おでんの大根として最適な状態です。
夏の大根は、辛味が強くおでんには不向きのようです、が・・・。その味の差は比べた事はございません。
きちんと下ごしらえをすれば、夏の大根でも辛味がなくなるのか!?試さないといけません。
■調理過程が夏むきではない。
これは調理する側の考えですが、おでんは弱火で長時間煮込むタイプのお料理です。さらに味にこだわっている人は、各具材の下ゆでなども大切な工程であり、トータルでガスコンロの火をともす時間はかなりのものとなります。とても暑いわけです。
クーラーを付けながら、火を付けながら・・・。
一般の家庭料理としては、夏にするには結構リスクのあるお料理かも知れません。
■保存が心配。
これもまた家庭で作る上での事ですが、「いっきに作って残さず食べる」のであればいいのですが、おでんは大量に作って何食分かに分けて食べる、というところも多いとおもいます。
冬の時期でも、鍋に入れたままのおでんは、殺菌ということで、長時間放置する際はなるべく定期的に火にかけたいところです。夏の時期は長時間の保存という面で、少し神経質になってしまいそうです。
■食べたいレパートリーに入りにくい。
これは単純に、暑いときに「何食べようか~」「おでんにしよう!」とはならないという事。
食べたら食べたで夏でも美味しく頂けると思いますが、選択肢にまず出てこないでしょうね。冬の食べ物というイメージが強烈なまでにある「おでん」ですので。
このように考えると、夏におでんを食べない理由、作らない理由というのはきちんとあるようですが、作り手ではなく食べる側としてだけで考えれば、実際に付いているイメージほど「冬季限定化」する必要もないのでは?なんて思います。
コンビニが真夏でもおでん販売する理由
コンビニのおでん。
まだまだ気温が高く残暑のお盆辺りから、いたるコンビニでおでんをPRする旗や垂れ幕を見かけるイメージがあります。
全品70円!セールという文字もよく目にします。70円という破格の安さにもあまり驚かなくなりました。年々コンビニのおでんの力の入れようが、強くなってきているようにも感じます。
こんなに暑くても買う人はいるのだろうか?と思うくらい早めの販売開始ですが、これにも理由があるようです。
お盆、もしくはお盆明けという時期はまだとても暑いですが、これから徐々に気温が下がってくる時期でもあります。気温は高くても、「前の日よりも涼しくなった」と思う日が多くなってきます。そのような人々の体感からおでんの需要も増えだす時期のようです。そして、競争するように各コンビニはおでんの販売を始めていくようです。
うん、たしかに。日々気温が上がっていく7月あたりの暑さにうんざりしているときに、コンビニでおでんを見かけたとしたら「おでんって!」と少しイラッとしそうですが、8月も終わりかけているころは、その夏の暑さにも体がだいぶ慣れてきて、時間帯によれば涼しさすら感じるときもあります。暑さに対する気持ちの余裕もでき、「おでんか~、はやいな~」と、少しワクワクした感じで見れるようになります。
それにしても、コンビニのこの、「一日でもはやくおでんを開始したい感」は凄いですね。やはりコンビニのおでんというのは儲かるのかなぁ?!
おでん開始時期はセールも多く、ついつい目が行ってしまいます。まだ少し暑い時期のコンビニのおでん。お得で、ねらい目かもしれません。
夏にたべる「冷やしおでん」なるものも!
いろいろなレシピサイトで、冷やしおでんというものをよく見かけます。クックパッドで「冷やしおでん」と検索するだけで、ズラ~っと出てきます。
冷やしおでんって一体どういうものなんだろう!!?
冷やしおでんの特徴というものを調べてみました。
■主役の具は大根ではなくトマト!
冷やしおでんに入っている具を調べてみますと、明らかに目に飛び込んでくる具があります。「トマト」!です。ほとんどすべてのレシピに入っていると言っても過言ではありません。
普通のおでんでもトマトは「変わり種」という部類で使われたりもしますが、冷やしおでんでは完全なる主役の具のようです。主役は大根ではありません。と言うか、大根は脇役どころか、はなから入っていないレシピも多いです。これは、夏大根の辛味のせいでしょうか・・・?!
その他の具は大体普通のおでんと同じと考えていいようです。「練り物」「タマゴ」「こんにゃく」などなど。大根が入っているレシピも数多くあります。しかし、元が主役級なだけあって、その扱いのギャップに驚き!と言ったところです。
更に、もうひとつ目に付いた具があります。「オクラ」です。これもトマトとセットでという感覚でかなりのレシピに使われています。赤と緑の色合いがとても良く特徴的です。
■作り方は、ほとんど煮込まない!?
おでんと言えば基本、低温でじっくり長時間煮込むお料理ですが、冷やしおでんの作り方は、それほど煮込まないという感覚です。数分間煮る、という程度です。
そしてここからが、普通のおでんと全く違う工程。それらを冷蔵庫で冷やします。「冷やし」おでんですからね。半日程度冷やすようです。
普通のおでんも、冷めていく過程で味がしみ込んでいきます。この冷やしおでんもしっかり味がしみ込んだものとなりそうです。
なるほど。冷やしおでんは、具材を柔らかくするという概念はないようです。確かに、長時間火にかけてじっくり柔らかくしないといけない大根などの具材は、この調理過程ではあまりむいてないかもしれません。そのためもともと柔らかいものや、柔らかさを求めない具材が多く使われているようです。練り物も本来、あまり煮込まない方が美味しかったりする具材です。
トマトが主役。納得です!
冷やしおでん!調理も暑くなさそうですし、とても簡単そう。一度マスターすれば夏にもおでんが存分に楽しめそうですね。
冷製おでんパックなどもネットで販売されています。
石川県の金沢市にある「浅田屋」という老舗旅館の冷製おでんということで気になる商品。
太陽のおでんという商品名。具材はトマト、ロールキャベツ、じゃがいも、かぶ、ウィンナー、ヤングコーン。やはり大根ではなくトマトを中心に夏野菜を取り入れたレパートリーになっています。「老舗のだし」というのも興味深いおでんパックです。
夏でもおでんはアリ!
おでんは冬に食べるイメージはまだまだありますが、最近では少しずつ夏に食べるおでんも注目されているようです。
美味しいものはいつでも食べたい!おでんを一年中食べる習慣が訪れる日も、そんなに遠くはないような予感がします。
人気のお料理のなかではめずらしいく、とてもカロリーの低い食べ物っていうところも、おでんの魅力の一つです。
暑い真夏でも、ホクホクのおでんを汗をかきながら食べる。アリだと思います!!
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